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宣言した後はそのエコ活動を実践し、実際の実現状況を後日報告することで、エコに対する意識を高めていくことを目指します。
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木質バイオマス

コラム

食卓から環境にやさしいことしませんか!

2015/10/23(金)

 立命館大学地域情報研究所 教授 柴田 晃

 「かんきょう、かんきょうと鳴くアホウドリ!」そんな、環境アホウドリさえ、残念ながら絶滅危惧種になってきたかなと思えるようなこの数年です。環境政策や温暖化対策の話は、経済優先・景気浮揚政策下において、いろんな紙面から追放されたかのような印象があります。また、福島原発の事故以来、二酸化炭素削減のお話は原発反対論者との折り合いがつかないのか、どこかに飛んで行った感さえします。でも、地球温暖化の話は、見ない・見えないと言っていても、実際の洪水や山崩れのニュース等から、気候変動の波は確実に押し寄せているといっても過言ではないと思います。「今日の飯(直近のお金)」は必要ですが、将来の「子孫の飯(持続可能な自然環境保全による安定した水・食料確保)」のために、今できること(気候変動緩和活動)を最大限しておかねばならないと感じます。しかし、気候変動緩和のために「二酸化炭素削減をしろ」と言っても、普通の一般市民にとっては「今日の飯」は必要で、経済的に負担が少ない形で何をどうしたら良いのかがわかりません。要するに、お金をかけずに安定的に無理をしない方法で、二酸化炭素を削減する手法が必要です。

 そこで、今回、ご紹介する手法はバイオ炭を使った農地炭素貯留による二酸化炭素の削減手法です。これは、「カーボンマイナスプロジェクト」と私は呼んでいますが、その核心は「炭を使った農地炭素貯留による二酸化炭素削減と地域農産物の環境ブランド化を通じた地域振興」といった手法です。炭を使った農地炭素貯留による二酸化炭素削減、「なんか、ややこしくてわかりにくそう!」と思われるのは当然ですが、ちょっとだけ専門的に説明しますと、二酸化炭素の素となる炭素は、通常は有機物(例えば、植物や動物)の主要元素として地表上に存在しますが、それらを炭化して無機化するとなかなか分解しづらい形(難分解性炭素)になります。その分解して二酸化炭素になりにくい炭(国際的にはバイオ炭と呼んでいます)を農地に埋めて二酸化炭素の発生を抑える(炭素貯留)ということです。別の角度から話をすると、人類はこの数百年、石炭・石油・天然ガス等の化石燃料を地球の中から掘り出して使い続けてきたので二酸化炭素が大気中に増えたのですが、その逆のこと、つまり炭素を石炭のようなバイオ炭の形にして、地球に埋め戻すという話になります。

 ところで、この「炭を作って地球に埋め戻す話」は経済的に持続性がなければ「いい話やけど・・・・」でおしまいです。実際のところ、二酸化炭素を削減した時の削減量を価値化するカーボンクレジット(二酸化炭素削減取引)の取引市場がほとんど成立していない現状では、経済的に成り立ちません。特にバイオ炭を作り農地に埋設するにはコストがかかります。このコストを捻出するために、バイオ炭を農地に埋設した田畑で作った農作物に、二酸化炭素削減という付加価値をつけ環境保全に理解のある消費者に販売します。その販売によって、継続的に農家がバイオ炭を使って農地炭素貯留できる経済的環境を作り、バイオ炭作りから消費者までの循環の輪を作ろうとしています。


  この循環の輪ですが、物の流れを考えると、地域にあるバイオマス(剪定枝・放置竹林・未利用間伐材等)を使って、地域の人が簡易に炭を焼いて、近隣農地に埋設し、その農地でできた二酸化炭素削減農産物を地域の消費者が優先的に購入するという流れが二酸化炭素削減の見地からまた経済的にも理想的です。消費者はその野菜を優先購入することによって「食べるだけのエコ」を実現するわけです。しかし、一方、消費者にとっての価値を考えると、消費者が支払うお金に見合う価値があるのかという選別があり、一概に環境にいいから売れるのかというと、前述の「今日の飯」という話もあり、その道のりは決して甘くはありません。当然、環境保全を考える一般的消費者は優先的に高い農作物を買うのではなく、普通の価格で環境に良い農作物なら優先的に買うというだけです。だからこそ、環境保全農業という地域農業開発を含むカーボンマイナスプロジェクトでは、原則的には有機野菜だの減農薬野菜だのと言った直接的にその人に対して付加価値があるから高い値段で売る、というのは難しいと考えています。

 さて、本題に入って、「福井県における炭の農業利用の可能性」ですが、「炭の農業利用」は、「炭を使った農作物」に対する消費者市場の有無がポイントです。つまり、買ってもらえる消費者がいるかどうかです。福井県の場合だけでなく、消費者がすぐにその付加価値を理解しにくい「炭を使った農作物」の販売は非常に難しいと言えます。ですから、環境保全に敏感な消費者、炭を使うと有機野菜・減農薬野菜になると漠然と信じている消費者(注1)に対する適切な情報提供と(単なる売場でなく)買場提供が、重要な要件となります。それゆえに、炭の農業利用可能性を追求するにあたり、消費者に対し説得力のある地域ブランドの創出が持続可能な「炭の農業利用」のためには非常に重要です。
  このカーボンマイナスプロジェクトを推進し、自立した環境保全地域ブランド化するには、ちょっと難しく言えば、自然環境保全・社会性・経済性の要素の中でのバランス、つまり、地域ごとの最適な組み合わせが求められます。その地域の持つ強味の先鋭化と弱みの最小化ということです。具体的には、「炭を使った農作物」に対する消費者納得ストーリー作りが必要になります。福井〇〇地域カーボンマイナスプロジェクトを行うとして、他所に比しての福井県の優位性(特異性)は何でしょうか? 炭の製造から農作物商品の販売までの過程での優位性は他県・他所に対してはほとんどないというのが実感です。そこで、敢えて優位性を確立するために、地域環境適応ブランドにおける環境という話と地域という話、およびそれらの消費者納得ストーリー作りを考えましょう。

注1:一部の消費者には、炭を使うと安全な農作物になるという誤解はありますが、科学的には直接の因果関係はないと思います。

 

引用元:「亀岡カーボンマイナスプロジェクト」Webサイト

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